BlurEffector
BlurEffectorは、アニメーションレンダリング時に、前フレームの画像を現在のフレームの画像に自動的に合成するエフェクト機能です。
レンダリング設定の「効果」タブにある「エフェクタ」ポップアップメニューから「BlurEffector」を選択することで、BlurEffectorが有効になります。
BlurEffectorを使うことによって、物体が高速で動く際のブレを擬似的に表現したり、残像が発生する効果を与えることができます。BlurEffectorは、後処理でブレ効果を付与する方式を採用しています。したがって、各フレームのレンダリング中は通常と同じくブレ効果無しの状態でレンダリング計算が進行し、各フレームのレンダリングが完了するごとにBlurEffectorが自動的に呼び出され、二次元的な画像合成処理によってレンダリング画像にブレ効果を追加します。
●「BlurEffector」ダイアログボックス
「エフェクタ」ポップアップメニュー右側の「設定」ボタンをクリックすることで、「BlurEffector」ダイアログボックスが表示され、BlurEffectorの各種設定を行うことができます。
BlurEffector |
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◆「モーションブラー」グループ
- 「濃度」ポップアップメニュー
- 前のフレームの画像を重ねる際の濃度を選択します。「均等」では、すべての残像の濃度が等しくなります。 「徐々に薄く」では、古い残像ほど薄く合成されます。
- 「存続フレーム」テキストボックス
- 合成する残像の枚数を設定します。例えば5に設定すれば、現在のフレームも含めて5フレーム分の画像が合成されます。
TIPS存続フレームの設定値を大きくするほど、合成する個々の画像の濃度が低くなります。存続フレームを大きな値に設定し、濃度を「徐々に薄く」に設定すると、古いフレームの残像がほとんど見えなくなってしまうこともあります。また、アニメーションの開始フレームから数フレーム間は、存続フレームに設定したフレーム数の分だけの過去のフレームの画像が存在しないため、存続フレームに設定した数よりも少ない数の残像しか発生しません。
- 「サンプリング」ポップアップメニュー
- 残像を合成する処理を多重化することができます。サンプリングの設定が「1x」のときは、現在のフレームから存続フレーム数だけ前のフレームまでの画像を単純に合成します。サンプリングの設定値を上げるほど、個々のフレームの画像の濃度が低くなっていきます。存続フレームとの関連性も考慮した上で設定値を決定してください。
◆「エフェクト適用範囲」グループ
- 「開始フレーム」「終了フレーム」テキストボックス
- BlurEffectorを適用するフレーム範囲を指定することができます。初期設定では、Shade3Dの「モーション」ウインドウの「アニメーション設定」にある「開始」「終了」テキストボックスに設定した値が、自動的に反映されます。BlurEffectorは、現在のフレームよりも前の数フレーム分の画像を利用してるので、開始フレームでは残像の合成は行われず、その次のフレームから徐々に合成される残像の数が増えていきます。初期設定を変更した場合でも、アニメーションレンダリングを開始した直後のフレームでは残像は発生しません。