3Dツールごとのシーン単位変換

Shade3Dと他の3Dツールで形状やシーンをインポート・エクスポートする際は、シーンの単位や座標系を考慮する必要があります。ツール/ファイル形式ごとの変換について説明します。

3Dツールのシーン情報

シーンで持つ単位や座標系は個々の3Dツールごとに異なります。
「シーン単位」は、デフォルトのシーン単位で設定を変換できるものもあります。
「座標系」は、3D空間を右手系/左手系で表現したものです。右手系の場合は上方向がY軸のときはスクリーンの手前向きにZ軸が伸びます。左手系の場合は上方向がY軸のときはスクリーンの奥向きにZ軸が伸びます。
「上方向の軸」は、3D空間内で上方向に値する軸です。
Shade3Dの個々のパートやジョイントの変換要素のスケールにマイナス値が入っていた場合、他ツールにエクスポートする際に面が反転してしまうことがあります。その場合に、面の反転を明示的に行う必要があるかを「マイナススケールによる面反転」で表しています。

3Dツール	シーン単位	座標系	上方向の軸	マイナススケールによる面反転
Shade3D	mm	右手系	+Y	---
Unity	m	左手系	+Y	o
Maya	cm	右手系	+Y	o
3ds Max	inch	右手系	+Z	o
iClone (3DXChange)	cm	右手系	+Z	x
modo	自動的に変換	右手系	+Y	o
Rhinoceros	mm	右手系	+Z	x

modoのシーン単位は自動的に単位変換されて表示されます。Shade3Dからの形状をインポートする場合はmmで渡すようにします。

Shade3DからのDXFエクスポート

DXFフォーマットはシーン単位情報を持ちません。出力する3Dツール上の単位に合わせた単位変換を考慮する必要があります。
「3Dツール」でシーン単位を変更可能なものは、デフォルトのシーン単位を (cm) のように記載しています。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Maya (cm)	1.0/10.0倍	3DFACEをOnにしないと読み込めない。X軸中心に90度回転するため、座標変換が必要。
3ds Max (inch)	1.0/25.4倍	3DFACEをOnにしないと読み込めない。3ds Max側のインポート時の「取り込むファイル単位」をミリメートルにするとサイズ変換不要。
modo	1.0倍	面が反転する。
Rhinoceros (mm)	1.0倍	---

Shade3DからのOBJエクスポート

OBJフォーマットはシーン単位情報を持ちません。表面材質情報は出力されます。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Maya (cm)	1000.0/10.0倍	---
3ds Max (inch)	1000.0/25.4倍	3ds Max側のインポート時のモデル単位を「メートル」にするとシーン単位変換不要。
modo	1.0倍	---
Rhinoceros (mm)	1000.0/1.0倍	X軸中心に90度回転するため、座標変換が必要。

Shade3Dからの3DSエクスポート

3DSフォーマットはシーン単位情報を持ちません。表面材質情報は出力されます。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Maya (cm)	---	Maya側で3DSインポータは無し
3ds Max (inch)	1.0/25.4倍	---
modo	1.0/25.4倍	---
Rhinoceros (mm)	1.0倍	---

Shade3DからのCOLLADAエクスポート

COLLADAフォーマットはシーン単位情報と上方向の軸の情報を持ちます。Shade3DのCOLLADAエクスポータは、シーン単位をcm/上方向の軸を+Yで出力しています。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Maya (cm)	1.0倍	---
3ds Max (inch)	1.0倍	---
modo	0.01倍	modoのSystem/PreferencesのCollada I/OでのDefault UnitはMeters。ワイヤーフレームは存在するが面がない。
Rhinoceros (mm)	---	Rhinoceros側でCOLLADAインポータは無し

Shade3DからのFBXエクスポート

FBXフォーマットはシーン単位情報と上方向の軸の情報を持ちます。
エクスポートオプションは、「説明」の記載を指定するようにします。指定のないものは、初期設定の値を使用します。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Unity	1.0倍	上方向の軸 : Y軸スケール : 1.0 FBXの単位 : cm マイナススケールによる面反転 : On イメージをFBXファイルに埋め込み : On
iClone (3DXChange)	1.0倍	上方向の軸 : Z軸スケール : 1.0 FBXの単位 : cm マイナススケールによる面反転 : Off 面の頂点の法線を出力 : On イメージをFBXファイルに埋め込み : On
Maya (cm)	1.0倍	上方向の軸 : Y軸スケール : 1.0 FBXの単位 : cm マイナススケールによる面反転 : On
3ds Max (inch)	1.0倍	上方向の軸 : Z軸スケール : 1.0 FBXの単位 : cm マイナススケールによる面反転 : On
modo	1.0倍	上方向の軸 : Y軸スケール : 1.0 FBXの単位 : cm マイナススケールによる面反転 : On
Rhinoceros (mm)	1.0倍	上方向の軸 : Z軸スケール : 1.0 FBXの単位 : mm マイナススケールによる面反転 : Off 面の頂点の法線を出力 : Off 頂点法線を出力するとRhinoceros側がうまく読み込めない。

Shade3DからのSTLエクスポート

STLフォーマットはシーン単位情報/表面材質情報を持ちません。
エクスポートオプションは、「説明」の記載を指定するようにします。指定のないものは、初期設定の値を使用します。

3Dツール	シーン単位変換	説明
Maya (cm)	1.0/10.0倍	上方向の軸 : Y軸スケール : 0.1
3ds Max (inch)	1.0/25.4倍	上方向の軸 : Z軸スケール : 0.03937
modo	---	modo側でSTLインポータは無し
Rhinoceros (mm)	1.0倍	上方向の軸 : Z軸スケール : 1.0

Shade3DへのDXFインポート