QuickTime VRエクスポータ(ver.16から[Legacy])
QuickTime VR(QTVR)出力は、Shade3DでレンダリングしたイメージをApple社のQuickTime Playerで再生できるVirtual Reality(仮想現実)ムービーとして出力する機能です。
それぞれのQuickTime VR形式の出力形式について説明します。
重要QuickTime VR形式の出力を行なうには、お使いのコンピュータにQuickTimeがインストールされている必要があります。WindowsでQuickTimeがインストールされていない場合は、アプリケーションCD-ROMに収録されているインストーラを用いて、インストールを実行してください。Mac OS Xは、QuickTimeがOSに含まれているため、インストールの必要はありません。
重要Mac OS X 10.6からインストールされるQuickTime は「QuickTime X」となっており、このバージョン ではQuickTime VRがサポートされていないため、Shade3DからQuickTime VR出力を正常に行うことができません。この問題を解決するためには、Mac OS X 10.6のインストールDVDから、「QuickTime Player 7」をインストールしてください。
重要QuickTime VR出力は、64bit対応ライブラリがメーカーから提供されていないため、64bit版には搭載されていません。利用する場合は、32bit版を利用する必要があります。
重要Ver.16から[Legacy]
●QuickTime VR Panoramaの使用方法
QuickTime VR Panorama形式の出力方法について説明します。
- QuickTime VR Panoramaムービーを出力したいファイルを用意します。
- 背景設定やレンダリング設定など、シーンを通常にレンダリングする場合と同様に、各種の設定を行ないます。
- レンダリングを行うカメラの視点を仮想空間の中心としたい位置に移動します。
注意QuickTime VR Panoramaムービー再生時の初期映像は、設定したカメラの表示方向に関わらず、Z軸正方向を表示します。
- 「ファイル」メニューの「エクスポート」から「QTVR Panorama」を選択します。
「名前を付けて保存」ダイアログボックスが表示されます。 - 「名前を付けて保存」ダイアログボックスで、保存する場所とファイル名を設定して「OK」ボタンをクリックします。
「QTVR Panorama」ダイアログボックスが表示されます。
- 「QTVR Panorama」ダイアログボックスに任意の値を設定して「OK」ボタンをクリックします。
「イメージウインドウ」が表示され、レンダリングが開始されます。
注意レンダリングされる画像サイズは、「QTVR Panorama」ダイアログボックスの「画角」グループの「初期値」の値と、レンダリング設定の「解像度」の「幅」と「高さ」の値によって、自動的に算出されます。プレーヤーで再生されるムービーの画像サイズは、レンダリング設定の「解像度」の「幅」と「高さ」と同じになります。
- すべてのレンダリングが終了すると、QuickTime VR Panoramaムービーが作成されます。
●「QTVR Panorama」ダイアログボックス
「QTVR Panorama」ダイアログボックスの各設定項目について説明します。
- 「水平方向」グループ
- ムービー再生時のカメラの水平方向の動作に関する設定を行ないます。
- 初期値
- ムービー再生時にカメラが向いている水平方向の初期位置(角度)を設定します。初期値は「0」です。
- 最大
- ムービー再生時にカメラが回転できる水平方向の最大値(角度)を設定します。初期値は「360」です。
- 最小
- ムービー再生時にカメラが回転できる水平方向の最小値(角度)を設定します。初期値は「0」です。
重要「最大値」「最小値」をそれぞれ「360」「0」に設定すると、仮想空間内の水平方向の全周を見渡すことができるようになります。
- 「垂直方向」グループ
- ムービー再生時のカメラの垂直方向の動作に関する設定を行ないます。
- 初期値
- ムービー再生時にカメラが向いている垂直方向の初期位置(角度)を設定します。初期値は「0」です。
- 最大
- ムービー再生時にカメラが垂直方向に回転できる最大値(角度)を設定します。初期値は「45」です。「45」より大きい値を入力することはできません。
- 最小
- ムービー再生時にカメラが垂直方向に回転できる最小値(角度)を設定します。初期値は「-45」です。「-45」より小さい値を入力することはできません。
- 「画角」グループ
- ムービー再生時のカメラの画角に関する設定を行ないます。
- 初期値
- ムービー再生時の標準でのカメラの画角(視界の有効角度)を設定します。
重要レンダリングされる画像サイズは、「QTVR Panorama」ダイアログボックスの「画角」グループの「初期値」の値と、レンダリング設定の「解像度」の「幅」と「高さ」の値によって、自動的に算出されます。
- 最大
- ムービー再生時に、画像を最も広角に見た場合のカメラの画角を設定します。
注意ムービーを再生するプレーヤに「+」「-」のズーム操作ボタンが付いている場合は、「-」ボタンを押したときの画角になります。ズーム操作はプレーヤの仕様により異なります。
- 最小
- ムービー再生時に、画像を最も望遠で見た場合のカメラの画角を設定します。
注意ムービーを再生するプレーヤに「+」「-」のズーム操作ボタンが付いている場合は、「+」ボタンを押したときの画角になります。ズーム操作はプレーヤの仕様により異なります。
●QuickTime VR Cubicの使用方法
QuickTime VR Cubic形式の出力方法について説明します。
- QuickTime VR Cubicムービーを出力したいファイルを用意します。
- 背景設定やレンダリング設定など、シーンを通常にレンダリングする場合と同様に、各種の設定を行ないます。
- レンダリングを行うカメラの視点を仮想空間の中心としたい位置に移動します。
注意QuickTime VR Cubicムービー再生時の初期映像は、設定したカメラの表示方向に関わらず、Z軸正方向を表示します。
- 「ファイル」メニューの「エクスポート」から「QTVR Cubic」を選択します。
「名前を付けて保存」ダイアログボックスが表示されます。 - 「名前を付けて保存」ダイアログボックスで、保存する場所とファイル名を設定して「OK」ボタンをクリックします。
「QTVR Cubic」ダイアログボックスが表示されます。
- 「QTVR Cubic」ダイアログボックスに任意の値を設定して「OK」ボタンをクリックします。
「イメージウインドウ」が表示され、レンダリングが開始されます。注意レンダリングされる画像サイズは、レンダリング設定の「解像度」の「幅」に設定された値の正方形です。全部で6枚の画像がレンダリングされます。例えば、レンダリング設定の「解像度」が「幅」= 「100」/「高さ」=「1000」に設定されていた場合は、「幅」=「100」/「高さ」=「100」の画像が6枚レンダリングされます。プレーヤーで再生されるムービーの画像サイズは、レンダリング設定の「解像度」の「幅」と「高さ」と同じになります。
レンダリングが開始されると、レンダリングの進行状況を示すプログレスバーが表示されます。レンダリングを途中で停止したい場合は、プログレスバーの「キャンセル」ボタンをクリックしてください。イメージウインドウの「停止」ボタンでは、レンダリングを停止できません。
- すべてのレンダリングが終了すると、QuickTime VR Cubicムービーが作成されます。
●「QTVR Cubic」ダイアログボックス
「QTVR Cubic」ダイアログボックスの各設定項目について説明します。
- 「画角」グループ
- ムービー再生時のカメラの画角に関する設定を行ないます。
- 初期値
- ムービー再生時の標準でのカメラの画角(視界の有効角度)を設定します。
- 最大
- ムービー再生時に、画像を最も広角に見た場合のカメラの画角を設定します。
注意ムービーを再生するプレーヤに「+」「-」のズーム操作ボタンが付いている場合は、「-」ボタンを押したときの画角になります。ズーム操作はプレーヤの仕様により異なります。
- 最小
- ムービー再生時に、画像を最も望遠で見た場合のカメラの画角を設定します。
注意ムービーを再生するプレーヤに「+」「-」のズーム操作ボタンが付いている場合は、「+」ボタンを押したときの画角になります。ズーム操作はプレーヤの仕様により異なります。
●QuickTime VR Objectの使用方法
QuickTime VR Objectの出力方法について説明します。
- QuickTime VR Objectムービーを出力したいファイルを用意します。
- 背景設定やレンダリング設定など、シーンを通常にレンダリングする場合と同様に、各種の設定を行ないます。
- レンダリングを行うカメラの注視点を対象物の中心に移動します。必要に応じて、視点や画角(ズーム)を調整します。
注意QuickTime VR Objectムービー再生時の映像は、設定したカメラの注視点から視点までの距離を回転半径とし、注視点を中心に回転します。カメラの画角は、そのままムービーに適用されます。
NOTE QuickTime VR Objectムービー再生時の初期映像は、設定したカメラの表示方向に関わらず、Y軸負方向を表示します。 - 「ファイル」メニューの「エクスポート」から「QTVR Object」を選択します。
「名前を付けて保存」ダイアログボックスが表示されます。 - 「名前を付けて保存」ダイアログボックスで、保存する場所とファイル名を設定して「OK」ボタンをクリックします。
「QTVR Object」ダイアログボックスが表示されます。
- 「QTVR Object」ダイアログボックスに任意の値を設定して「OK」ボタンをクリックします。
Windows版では、そのまま「イメージウインドウ」が表示され、レンダリングが開始されます。
macOS版では、「圧縮設定」ダイアログボックスが表示され、設定を終了して「OK」ボタンをクリックすると、「イメージウインドウ」が表示され、レンダリングが開始されます。「圧縮設定」ダイアログボックスでは、「圧縮の種類」ポップアップメニューの設定以外は変更しないことをおすすめします。注意レンダリングされる画像サイズは、レンダリング設定の「解像度」の「幅」と「高さ」に設定された値の画像です。レンダリングされる画像の枚数は「QTVR Object」ダイアログボックスの「水平分割数」×「垂直分割数」です。「水平分割数」:30/「垂直分割数:19」のとき、30×19=570枚レンダリングされます。
レンダリングが開始されると、レンダリングの進行状況を示すプログレスバーが表示されます。レンダリングを途中で停止したい場合は、プログレスバーの「キャンセル」ボタンをクリックしてください。イメージウインドウの「停止」ボタンでは、レンダリングを停止できません。
- すべてのレンダリングが終了すると、QuickTime VR Objectムービーが作成されます。
●「QTVR Object」ダイアログボックス
「QTVR Object」ダイアログボックスの各設定項目について説明します。
- 水平方向の分割数
- 水平方向の画像の分割数を設定します。
注意「水平分割数」×「垂直分割数」枚の画像がレンダリングされます。分割数が多いと、出力後のムービーがより滑らかに動作しますが、レンダリングする画像の枚数が増え、レンダリング時間が増加します。
- 垂直方向の分割数
- 垂直方向の画像の分割数を設定します。
注意「水平分割数」×「垂直分割数」枚の画像がレンダリングされます。分割数が多いと、出力後のムービーがより滑らかに動作しますが、レンダリングする画像の枚数が増え、レンダリング時間が増加します。
- 「半球のみ」チェックボックス
- オンにすると、上半球のみをレンダリングします。対象物の底面を見せたくない場合などは、オンにします。